2014年5月30日金曜日

電流と血液型


こんにちは。
久留米工業大学の池鯉鮒です。


今回は”電流と血液型”です。

まったく脈絡のなさそうな2つの組み合わせですが、
以外とそうでもありません。

まず電流ですが、電流は電池の発明にさかのぼります。
1795年にボルタが銀の板と亜鉛の板の間に塩水で湿らせた
紙を挟んで、電気を起こすことに成功しました。

さらに1800年にはそれを幾重にも積み重ねて、強い電流を
作ることに成功しました。ボルタ電池の誕生です。


ボルタ電池は直流電池ですから、
正極(+:プラス極)と負極(-:マイナス極)があります。

この電池によって、電流が継続的に得られるようになりました。
それによって当時電流の研究が始められたわけですが、
その時代に重要なことが決められてしまいました。


「電流は正極から負極に流れる」と定義されてしまったのです。


当時は、電流というものは何が流れているかわからなかったため、
そのように決められました。

それから約100年後に、”電子”という負(-:マイナス)の
電気を持った粒子が発見されました。
そして電流は、電子の流れであることがわかってきたのです。

電子はマイナスの電気を持っているので、
負極(マイナス極)から正極(プラス極)へ流れます。

つまり電子の流れは電流の向きとは逆になっています。

実際は電子の流れによって電流が発生しているわけですから、
「電子の流れである電流は、マイナス極からプラス極へ流れる」と
すべきだったわけです。

しかし、すでに「電流はプラスからマイナスへ流れる」という考え方で、
電磁気学のいろいろな法則が発見され理論化されていたため、
今さら変えられないということで、そのままになっています。

ですから学校で習うのも「電流はプラスからマイナスへ流れる」ですね。
電池を見ても、プラス側が出っぱっていて、いかにもそこから電流が
流れ出ているような形をしています。

実際は「マイナスからプラスに電子が流れていく」というわけです。

簡単に言ってしまえば、”早とちり”と言えなくもないですが、
当時はそれを確認する技術(テクノロジー)がなかったので、
しかたありません。


さて、血液型です。

血液型にも同じような状況があります。

一般に言われるO型やA型などの血液型は、ABO式
血液型という分類方法で、1900年~1910年頃に発見された
最初の分類法です。

オーストリアのカール・ラントシュタイナーによって発見されました。

ラントシュタイナーは後に血清学と免疫化学への貢献により、
ノーベル生理学・医学賞を受賞しています。

しかしその後、血液型はタンパク質の型であることが明らかに
なってきました。

血液だけでなく、体を構成する組織や体液に含まれる糖タンパク質の
違いであることがわかってきたのです。

血液という体液だけの型ならそうでもありませんが、”タンパク質型”と
いう視点で捉えた場合、人の体を形成している筋肉や脂肪、骨、細胞、
体毛など、もちろん血液やリンパ液、唾液なども含めてすべてが、
そのタンパク質型であるということです。

”唾液で血液型がわかる”という不思議は、これで謎が解けます。
”唾液に含まれるタンパク質型がわかった”ということなのです。

最初に発見されたのが血液であったために”血液型”という
名称が付けられてしまいましたが、実は血液も体を構成する
組織や体液などのひとつであったということです。

正しくは「タンパク質型」や、体全体の質を表す「体質型」と
呼ぶべきものです。

そうすると、脳細胞を形成しているシナプスも、タンパク質型が
異なっているのではないかということが予想できます。

ここで、シナプスを流れる情報(電流)の伝わり方が、シナプスの
タンパク質型で変わってきても不思議ではないと思えてきます。

シナプスのタンパク質型によって、考え方の傾向が変わって
くるのではないかということが推測されるわけです。

脳に含まれる糖タンパク質の割合は少なめであるそうですが、
少なかったからそれほど大きな違いが出ずに済んでいる、
というふうにも思えます。

そして考え方の傾向の違いがタンパク質型ごとの特徴として
表面に出てくるのかもしれません。


私は医師ではありませんので、どのようにしてそれを調べれば
よいかわかりませんが、例えば「タンパク質型とシナプスの伝達特性」
といったようなタイトルの研究が進められればおもしろいと考えています。

”血液型”ということならその影響範囲は血液のみですが、”タンパク質型”
であれば体全体の各組織が関係してきます。

その中で脳細胞のシナプスへの影響もありそうな気がするのですが、
どう思いますか?


このようなことを考えると、最初の名称の決め方や
最初の定義の仕方は、なかなか難しいですね。

その時点では、後になってどのような発見がなされるのかわからないですから。

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それではまた。

久留米工業大学
建築・設備工学科
池鯉鮒


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