2013年5月20日月曜日

続・将来的な人間社会のパターン

 こんにちは、池鯉鮒です。

 今回は「将来的な人間社会のパターン」の続きです。
前回は、「そうなると人々の多くは、何を仕事にすればよいので しょうか?」
という投げかけで終わっていましたので、その続きを進めたいと思います。

その前に少し追加があります。

 「ジョブレス・リカバリー」という言葉を聞いたことがありますか?
「ジョブレス」は仕事が無い、「リカバリー」は回復です。景気が回復しても、雇用の拡大を生まない状態のことを言います。日本語では「雇用無き回復」と呼ばれます。
 今話題にしている内容は、単純労働的な仕事はマシーンが行うことによって人々の仕事がなくなってくる状態の話ですが、景気が回復していればこれもまた、ジョブレス・リカバリーと言えます。

 マシーンが行うというだけでなく、前回の高輝度LEDのように、技術の進歩によって人の出る幕がなくなってくるという状態も含まれます。このような状況に向かって進んでいるのが現状ですね。
 そうすると、人々はどんな仕事をすればよいのでしょうか? というのが、前回の投げかけでした。

 答えは、実のところそう難しくはありません。
 簡単に言ってしまえばこうです。

「マシーンでは真似できないことをやる。」です。
「人間でなくてはできないことをやる。」という言い方でもよいですね。

 それでは、マシーンができないことにはどんなことがあるのか、考えてみましょう。
 
 まずすぐに思いつくのは、絵を描くということです。ここで絵といっているのは普通の図形等の絵のことではなく、絵画のことです。画家の名前はあまり知りませんが、例えばレオナルド・ダ・ビンチやゴッホ、ルノアール、といった人たちが描くような絵画のことです。風景をデジタルカメラで撮影して、ソフト上で水彩タッチ等のエフェクトを掛けると、風景画っぽくはなりますが、それが風景画とは言えませんね。

 また、同じ絵の中でも日本が世界に誇る「マンガ」もそうですね。おまけに、マンガの場合はキャラクターを作り出して絵を描くだけではなく、ストーリーも作り出す必要がありますから、より人間的な作業ですね。

 絵画と来れば、同じ美術系で彫刻があります。例えばギリシャ彫刻のような彫刻ですね。銅像、石像、仏像などがそれです。工業的には3次元カッティングマシーンで実物に忠実に削り出すことはできますが、それが彫刻と言えるかどうかです。

 絵画や彫刻といった”美術”があれば次は”音楽”でしょう。曲を作る作曲という活動もそうですね。今は自動作曲ソフトというものがありますが、それを使っても名曲は作れません。人間的な要素が曲に加味されることで、圧倒的に心に響く曲になります。歌入りの曲の場合は、メロディと同様に詩も重要ですが、作詞というのも人間的な作業ですね。

 それから、ストーリーや作詞に関連しますが、小説などの作家、文筆家もそうです。ストーリーを生み出し、作者の思いを文章に表現する、という人間的作業です。

 他には何かあるでしょうか。
 今まで全て文系的な分野での話をしてきました。
実は後のほうに取っておいたのですが、工学系(理系)の分野でもそういった活動があります。

 それは発明・考案という部分です。工業技術は多くの発明・考案によって成り立っています。家庭用品などの創意・工夫や、技術的な方法・進め方のアイデア等も含みます(方法・進め方などは、例えばビジネスモデルといって仕事のやり方のアイデアがありますが、これは理系・文系といった分類はありません)。建物をデザインしたり、自動車のボディ等をデザインするといった仕事も人間的な感性が効いてくる作業です。

 他にもスポーツ面でのこととか、柔道、剣道、茶道のような、”道”と呼ばれる人間の礼儀作法や精神修養的な分野などもあります。

 これまでの表現で、「人間的な」という修飾語を付けていますが、これは人にしかできないという意味を強調したかったからです。全体的に見てもらえば、それぞれが「創造的」であることがわかります。何もないところから、ある形やアイデアなどを産み出す行為です。そして、それをやる人は「創造者」、別な言い方では「クリエイター」ということになります。

 ここで聖書の一節を引いてみたいと思います。

「人は神に似せて作られた。」

 これですね。神は別な言い方では「創造主」とも言われます。
この「似せて」ですが、何が似ているかというと、それは「創造できる」という側面であると考えています。”神”と同様に、”人”は創造できるということです。

 先に書きました「創造者(ソウゾウシャ)」は、「創造主(ソウゾウシュ)」と音も一字違いでほとんど同じで似てますよね。(すみません、ダジャレを意図した訳ではありませんが、ダジャレっぽくなってしまいました。)

 人は皆、「創造者」というわけです。「クリエイター」なのです。
「クリエイター」は英語表記はCreatorですが、逆に英和辞典で調べると、「創造主」という意味もあります。人は皆、「創造」という側面で神に似ているわけです。
 あなたもそうです。
いろいろなことや物やアイデア・価値を創造することができます。生み出すことができるのです。

どうです? ちょっと大げさでしょうか?

続きがありますが、何回か後でまた書きたいと思います。

それではまた。

久留米工業大学
建築・設備工学科
池鯉鮒


【PR:キーワード構築法ーらくらく文章作成術ー】

自己紹介や報告書などの文章が書けない。文章が膨らまない。
筆が進まないという人に、とっておきの文章作成法です。

学校では教えてくれない文章作成術
「キーワード構築法ーらくらく文章作成術ー」は

こちらをクリック↓

http://chirifulab.web.fc2.com/keywordLP.pdf

0 件のコメント:

コメントを投稿