2013年4月30日火曜日

2種類の人々

こんにちは、池鯉鮒です。

 今回は軽めにいきます。「2種類の人々」です。
2種類の人々ってなんですか?と思われるでしょう。男と女、大人と子供、お金持ちと貧乏等々・・・ではありません。その人の性向とか癖といった話です。よくある話をします。

 大きく分けると2種類の人々がいますよね。食べものを食べるときに、好きなものを最初に食べる人と、いちばん最後に食べる人の2種類です。それぞれに言い分があります。

 好きなものを最初に食べる人によると、
「おなかが減っているときに、一番好きなものを味わって食べるのがいいんです。後になって食べると、おなかいっぱいでせっかくの好きなおいしい食べ物を満腹状態で食べなければならないですから。」と言います。

 好きなものを最後に食べる人によると、
「いやいや好きなものは後の楽しみとして取っておくのがいいんです。最後に一番の楽しみを味わってから、ごちそうさまというわけです。」
 ちなみに私は、好きなものを最後に食べます。

 もう一つ別な2種類の人々の例です。
 携帯の液晶パネルや家電製品の表示部などに、保護用のフィルムが貼ってありますね。その保護用のフィルムをはがして使う人と、保護用フィルムを貼ったまま使う人の2種類です。あまり気にかけていないという人もいるかもしれませんが、大抵はどちらかの“派”に属すると思います。これもそれぞれの言い分を聞いてみましょう。

 フィルムをはがして使う人によると、
「フィルムは運搬時などに傷がつくのを防止するための保護用のもので、使うときにははがすのが当たりまえ。第一、フィルムが貼ってあると見づらくてしょうがないです。」と言います。

 一方、フィルムを貼ったまま使おうとする人の意見はこうです。
「フィルムは運搬時などに傷がつくのを防止するための保護用ですけど、使うときにも保護用として貼ったままでいいんじゃないでしょうか。そうすれば長い間傷がつかずにきれいに使えるし。」
 ちなみに私はフィルムを“はがさない派”です。

 どちらも、「そうそう、その通り!」という声が聞こえてきそうです。どちらもそれなりの理由がついていますが、実のところ【癖でそうしている】や【そうしないと気持ちが悪い】ということなのだと思います。私もそれほど気にはしませんが、そうしないと「どうもちょっと違うなあ・・・。」といった感はあります。

 大きく分けて2種類という話をしましたが、世の中にはもっと細かく分かれてほとんど連続的といえるほど、いろいろな人がいます。いろいろな人がいるわけですから、人によって考え方ややり方が違っていても不思議ではありません。十人十色ということですね。同じ考え方・やり方ということのほうが稀なのだと思います。

 同じ日本人でもこのような違いがありますが、国が変われば違いはもっと大きくなるでしょう。保護フィルムをはがす・はがさないはわかりませんが、国によって国民性というのがあります。それを表すおもしろい話(ジョーク)があります。

 ある豪華客船が沈没しかかっています。いろんな国の人が乗っていて早く海に飛び込んで逃げないと助かりませんが、船が大きいこともあってみんな後込みしています。それで船長はそれぞれの国の人たちに向かって、次のように言って飛び込むように勧めます。

 アメリカ人に対してはこうです。
「早く飛び込んでください。飛び込めばあなたはヒーローですよ。」

 ドイツ人に対しては、
「早く飛び込んでください。これは規則ですから。」と勧めます。

 日本人に対してはこう言います。
「早く飛び込んでください。周りの人はもう飛び込んでいますよ。」

 他の国もあったかもしれませんが、この3つが記憶に残っています。とてもよく国民性を表していますね。日本人について言えば、周りに合わせるという日本人の性質を見事に表しています。この周りに合わせる性質ですが、主体性がないなどと言われたりしますが、必ずしも悪いことばかりではありません。

さて、また長くなってしまいそうなので、この続きは別の機会にしたいと思います。
それではまた。

久留米工業大学
建築・設備工学科
池鯉鮒


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2013年4月15日月曜日

夢の科学技術文明

 こんにちは、池鯉鮒です。

 今回は夢の科学技術文明についての話です。


前回、理系に期待しているという話をしましたが、私は工学部に所属しておりまして工学系と言いますか、まさに理系です。
私の話をさせていただきますと、小さな頃から理系かというとたぶんそうだと思います。幼稚園の頃にさかのぼりますが(ということは50年近く前、半世紀くらい前ということになります)、その頃テレビでよく「鉄腕アトム」や「鉄人28号」というアニメを見ていました。その頃のテレビはまだ白黒テレビでした。
今思うと、「鉄人28号」は戦後日本の高度成長期的な時代背景であったように感じますが、「鉄腕アトム」の社会は、夢の科学技術が花開いた未来社会といったイメージでした。多くの人型ロボットが人間と共存している社会です。
 いろいろな形の高層ビルが立ち並びハイウェイが整備されています。そこで走っている自動車は車輪が付いておらず地面から少し浮いて走っていて、排気ガスなどは出していません。「未来の世界はこんな感じなのか、いいなあ。」と感じていました。
鉄腕アトムの時代設定が、21世紀になっていましたので、私の21世紀に対するイメージが「夢の科学技術文明の時代」として、そのころから形作られてきているのだと思います。そのような科学技術に関わりたいと感じていました。子供の頃に見聞きした事は後々まで大きく影響しますね。
さて、鉄腕アトムの影響は大きくて理系への素地ができていたと思いますが、さらに追い討ちを掛けるように衝撃的影響を受けたものがあります。それは小学校2年生のときに見た映画「海底二万マイル」です。当時は小学校の体育館で話題の映画を上映・鑑賞するという授業(というよりイベント?)があり、年に何回か映画鑑賞会が行われていました。海底二万マイルはその映画の一つでした。
海底二万マイルはもともとジュールベルヌのSF小説ですが、それをもとにディズニーが映画化しています。その中に出てくる潜水艦“ノーチラス号”に衝撃を受けたのです。インターネットでたまに見かけますが、ノーチラス号フリークは結構いるようです。ノーチラス号に影響を受けて、その道(どの道?)に進んだり、自分で模型を作ってしまったりという人たちです。私もそれです。
映画に出てくるノーチラス号のネモ船長は、未知のエネルギー源を発明します。その秘密を奪おうとしたどこかの国がネモ船長の妻子を拷問で殺してしまいました。そのためにネモ船長は地上世界を嫌って海底世界を好み、ノーチラス号を建造して地上世界の軍艦を次々と沈めていくといったストーリーでした。ストーリーはそれほど細かくは覚えていませんが、ノーチラス号のデザインがとても格好よく思えて、黒っぽいボディに目玉のようなライトや船体の横に付いている舷窓から海中に光が漏れる様子などが神秘的で「あんな潜水艦がほしい」と思っていました。
船体に電流を流して襲ってくる巨大イカを撃退するなど、文字どおりシビレましたね。ノーチラス号についてはディズニーシーでのディスプレイも含めて、また別の回にでも書きたいと思います。
そういったことがきっかけで、理系まっしぐらといった方向で進んで、現在に至っているわけですが、途中経過はまた長くなってしまうため割愛します。
ところで今は21世紀です。ただ、夢の科学技術文明といった感じではありませんね。なぜか“先が見えない感”があります(この“先が見えない感”につては、忘れていなければまた別の回で書きたいと思います)。
技術的にはいろんな文明の利器が発明され、実際に発展してきています。スマートフォンなどはその典型でしょうね。ポケットに入り動画が楽しめるような端末は、昔の人が見ると夢の未来技術だと思います。
それから、まだ実現していない夢の未来技術としては、何もない空間に映像を表示する三次元立体表示装置、透明化装置(透明化装置については確かカナダの企業が光学的に不可視とするシステムを開発したというニュースが出ていましたが、軍事機密でもあり公にはされていないようです)、地面から浮いて走る車、空飛ぶ円盤、夢のエネルギー源などがあります。 
このような夢の技術こそ実現させたいですね。このような技術が現実のものとなれば、すばらしい夢の科学技術文明的社会ができるのでしょう。例えばネモ船長が発明したような未知のエネルギー源があれば、エネルギーを巡っての戦争などはなくなるのでしょうね。
でも、人間は相変わらず景気の浮き沈みで一喜一憂したりしているのでしょうかね?
それではまた。
久留米工業大学
建築・設備工学科
池鯉鮒




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2013年4月2日火曜日

理系待望論


 こんにちは、池鯉鮒です。
今回は理系離れについて考えてみます。
理系離れ、工学系離れということが言われて久しいですが、ここでひとつの極端なネガティブシミュレーションをしてみましょう。
どんどん理系離れが進んで理系の人がいなくなってしまったと考えてみます。まあ、実際にはこれほど極端な状況はあり得ないと思いますので、ほとんどありえない仮定の上での話です。わかりやすいのでそのように仮定してみます。するとどうなるでしょうか。
例えばテレビの映りが悪くなったので直してもらおうと思っても、誰も対応できません。自動車の調子がおかしいとしても、誰も調整できません。家が停電しても誰もわかりません。そもそもそれ以前に、テレビや自動車などといったような工業製品を生産することができません。工場は完全自動化ではありませんから、人が操作したり管理したりする必要があります。将来的に工場が完全自動化されれば人が関わる場面は減りますが、それでも維持管理する少数の人(技術者)は必要です。
理系の人が全くいないというここまで極端な状況にはなりませんが、現実はこのような傾向になってきているということを意味しています。理系の人が減るということは、科学者や技術者の数が減ります。全体の数が減ってしまいます。そうすると新しい技術も生まれにくくなります。母数が大きいからこそ、すばらしい人材や技術も生まれます。
1人で考えた場合と3人で考えた場合では、どちらがよい考えが浮かぶでしょう。多くの場合は、3人で考えたほうがよい考えが浮かびます。「三人寄れば文殊の知恵」と言いますが、多くの人が関わったほうがいろいろなアイデアが出るということです。
企業の商品開発に関連する話ですが、よく「千三つ」という言い方をします。1000件のアイデアがあった場合、実際にモノになるのは3件だという意味です。500件のアイデアで3件モノにしようとしてもそれは難しいわけです。
さてここで、実際の近未来の話になります。近い将来必ず生じるのは、エネルギーの枯渇です。その多くを化石燃料に頼っている現在の文明では、石油や石炭、天然ガス、原子力などの有限な化石燃料を消費することで、熱エネルギーや電気エネルギーに換えて使っています。近年話題のシェールガスやメタンハイドレートなども、地下に眠る有限な化石燃料です。現在の文明はこのような有限な化石燃料を消費することで発展してきました。2011311日の東日本大震災以降、原子力に対する方向性が見直されて自然エネルギー利用へ向かっていますが、やはり自然エネルギーではまかない切れないという意見も多く、原子力も再浮上して来つつあります。
有限な化石燃料ですから、使っていけば必ず枯渇します。世界がそのようなエネルギー枯渇時代に入っていったときにどのようなことが起きるのでしょうか。
それは19908月に起きた第1次湾岸戦争に見られるように、答えは明らかです。人間は自分が生きるか死ぬかといった枯渇状態に陥った場合、他人のものを奪うようになってしまいます。湾岸戦争では、イラクが隣国であるクウェートの石油資源を狙って侵攻しました。今の日本では考えにくいですが、実際にはこのようなことが起こっています。
管子にある「衣食足りて礼節を知る」は的確に人間を表しています。現代風に置き換えれば、「エネルギーと食料(食料には水も含みます)が足りてこそ礼節を知ることができる」と言えます。エネルギーや食料が足りない状況になると、礼節などと言っている場合ではなくなってしまいます。人と人なら小規模な奪い合いで済みますが、国と国でそのような状況になると、イラク侵攻のような「戦争」に発展してしまうということです。
ここでまた、理系離れの話に戻ります。今までの話はネガティブシミュレーションの結果ですが、エネルギー危機や食料危機に陥ったときに十分に予想される結果です。そのようなエネルギー危機、食料危機に陥らないようにするためには、大きな技術革新が必要です。新しい技術が必要になります。そして新しい技術を生み出すには、その技術分野に多くの人材が関わっていなければいけません。「三人寄れば文殊の知恵」や「千三つ」の例えにあるように、母数が大きくなければ突出した人材も突出したアイデアも生まれてきません。
また、資源のほとんどない日本は、技術力で世界に対してアピールしていかなければなりません。いわゆる「技術立国」です。“技術”しかも“他にはない技術”があってこそ、世界での日本の立場をはっきりさせて、世界に影響を及ぼすことも可能になるのだと思います。
ですから現在学生のみなさんは、自分が大人になったときに前に書きましたネガティブシミュレーションの結果のような世界で暮らしていきたいかどうかを考えてみてください。また自分の子供や孫にそのような世界で暮らしてほしいと考えますか?それは望まないはずです。
ここでやっと結論です。私は多くの人に理系に進んでほしいと考えています。現在学生で文系に進もうか理系に進もうか迷っている人やまだ決めていない人は、ぜひ理系に進んでください。理系に進むことを決めている人は、自信を持ってその道を進んでください。理系の人材が増えないと、将来危ないと私は危惧しています。
いきなり、長文の重たいブログになってしまいました。ここまで読んでいただいてありがとうございます。今回はこれで終わります。次回からは、もうちょっと軽めにしたいと思います。
久留米工業大学
建築・設備工学科 
池鯉鮒


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