2015年11月26日木曜日

ユダヤ式教育


こんにちは、池鯉鮒です。

今回は”ユダヤ式教育”です。

タイトルは異なっていますが、
ランチェスター経営的視点の続きです。

”ユダヤ式教育”という教育法があります。

ユダヤの人々がやっている教育法なのですが、
その概要は以下の通りです。


両親は、子供が小さいうちは、何でもやらせます。
例えば、ピアノを習わせたり、スポーツをやらせたり、

国語・算数・理科・社会ではないですが、
いろいろな科目についても何でもやらせて、状況を観察します。


そして、その子が持っている優れた特質を見いだしたら
(例えばピアノの才能が優れていると思ったら)、

今度はそこに一点集中して、
多くの時間をピアノのレッスンに削くようにします。
もちろん、ピアノの先生についてです。



そのときは、もうすでに平均的に何でもやらせるという
段階は終わっています。


その子の特質に応じた”シフト”を敷くわけです。
(これは企業経営で言われる”選択と集中”に他なりません。)

そうすると例えば、天才的なピアニストが生まれます。
(ユダヤ人はいろいろな分野で、世界的に活躍していますね。)


もちろん、”ピアノだけやって、他は何もやらないでよい。”
ということでは、

社会生活ができない偏った人間になってしまいますから、


他のことも、社会生活ができるように
それなりにはやる必要がありますが、
その”特質に応じたシフト”こそが重要なのです。


まさに”選択と集中”ですね。



特質にシフトすることによって、その特質に対応する分野や

技術等で ”一番”を狙えるわけです。


そうすれば、その人は明確に一言で
言い表すことができます。



「○○で一番の□□さんです」と。



わかりやすい例では、

「iPS細胞の山中教授」ですね。



「○○と言えば□□さん」

「□□さんと言えば○○で有名」

のように定義されます。



そうするとその人は、”価値ある人”であり、

以前のブログで書きましたが、


”エッジの効いた人”ということになるわけです。



何でも平均的にできるというのではなく、


特技や好きなことなど、特質を伸ばすことこそが
非常に重要だと考えています。



何でも一番、というのは無理ですから、


このことでは人には負けないとか、
これについては自分が一番よく知っている、

といった状況が、重要なのです。


そういう方向で今のうちに投資しておけば、
将来的に安泰だと思います。

(投資は、お金の投資だけでなく時間の投資も含まれます。)


ランチェスター経営でも、ユダヤ式教育でも
言われています。



その特質を生かした”エッジの効いた人”であれば、
将来、マシーンに仕事を奪われる心配もありません。


その人でなければならない、
その人の存在意義が大きいというわけですね。



日本人は平均的になるように教育されてきました。
別な言い方をすると「出る杭は打たれて」きました。



もうそろそろ変えてもいいのではないかという
気がしていますが、どうでしょうか。



それではまた。


久留米工業大学
建築・設備工学科
池鯉鮒

【PR:キーワード構築法ーらくらく文章作成術ー】

自己紹介や報告書などの文章が書けない。文章が膨らまない。
筆が進まないという人に、とっておきの文章作成法です。

学校では教えてくれない文章作成術
「キーワード構築法ーらくらく文章作成術ー」は

 ↓ こちらをクリック

http://chirifulab.web.fc2.com/keywordLP.pdf

2015年9月9日水曜日

教育におけるランチェスター経営的視点


こんにちは、池鯉鮒です。

今回は「教育におけるランチェスター経営的視点」です。

ちょっと難しげな表現ですが。

「ランチェスター経営」


聞いたことがありますか?



ランチェスター経営とは何か?

ランチェスター経営とは、
企業経営手法のひとつです。


どのような経営手法か、簡単にご紹介します。


例えば、アサヒビールというビール会社があります。

昔は、「ビールと言えばキリンビール」、
「キリンでなければビールじゃない」と

言われていました。


ところがあるとき(1987年、2月ですが)、
アサヒビールがスーパードライを発売したところ、

またたく間に、ビール市場を席巻して、
当時シェアトップなってしまいました。


ドライ旋風が巻き起こり、


”○○ドライ”や

”ドライ○○”が流行りました。



そのドライ旋風の後、

”アサヒビールと言えばスーパードライ”、

”スーパードライと言えばアサヒ”が

定着したのです。


それまでは、アサヒビールといっても
看板商品がありませんでした。


”ビールと言えばキリン”でしたからね。



つまり、

”一番”と言える商品を作ることによって、

その会社の看板商品として、会社を牽引してもらう、

会社をイメージづける、といった経営手法です。


わかりやすく簡単に言えば、

「餅は餅屋」でしょうか。


その会社の”一番得意な分野で勝負する”
ということなのです。


どの会社でも、その会社の一番得意とする分野や
技術などがありますよね。


そこに一点集中して、他にはない”一番”を
作り出すということです。


”二番”ではなく、”一番”です。



必ずしも世界一である必要はありません。


日本一でも、九州一でも、県下で一番など、

どこかのエリアや分野などで”一番”で

あればよいわけです。


「○○では一番!の□□です。」のように表現されます。


その会社を一言で言い表すことができます。



さてそれを教育という観点で捉えた場合、
どんな感じになるかですが、


次のようなことが言えます。


どの人間にもそれぞれの特徴があり、

それぞれの

「得意な分野」

や、

「好きなこと」、

「じょうずなこと」、

「自然にできること」、

などがあるはずです。



それぞれ各個人の特質と言ってもよいでしょう。


その特質に集中して、一点突破的に

”一番”と言えるように育てていく、


こういったことが重要だと考えています。



いろんなことが何でもできる、

例えば国語も算数も理科も社会も

何でも平均的にできる、


というのもいいのですが、

それでは平均的な人が大勢できてしまいます。


平均的な人がたくさんいても、

”一般大衆”とか”その他大勢”に

なってしまうのです。


残念ながら、

一般大衆やその他大勢からは、

革新的なイノベーションは出ません。



革新的なイノベーションを起こせる人は、

ある意味”クレイジー”です。

「常識破り」なのです。



「今までこうだったから同じようにやる」

ではなく


「今まではこうだったから今度は違ったようにやる。」

という発想です。



そういった、一点突破型の教育が
重要だと考えています。



さてこの続きもありますが、

それは次回で。


それではまた。


久留米工業大学
建築・設備工学科
池鯉鮒


【PR:キーワード構築法ーらくらく文章作成術ー】

自己紹介や報告書などの文章が書けない。文章が膨らまない。
筆が進まないという人に、とっておきの文章作成法です。

学校では教えてくれない文章作成術
「キーワード構築法ーらくらく文章作成術ー」は

 ↓ こちらをクリック

http://chirifulab.web.fc2.com/keywordLP.pdf

2015年7月6日月曜日

日々のマインドシミュレーション


こんにちは、池鯉鮒です。
今回は「日々のマインドシミュレーション」です。


マインドシミュレーションというと、
なんだか心理学の内容のようですが、
ちょっと違います。


自分自身の”行動”や”判断”の
シミュレーションのことです。
どういったシミュレーションなのか?


わかりやすい例を挙げてみましょう。

例えば、どこかの会社の社長さんが、
従業員の起こした不祥事に対して、
平謝りに謝っている状況を想定してみてください。


テレビのニュースなどでたまに見かけませんか?


そういったニュースを見たときに、
あなたは何を考えますか?


「かわいそうに、大変だなあ。」とか

「監督責任と言っても社長は悪くないのに。」

など、考えるのではないでしょうか。


こういったときに、
先のマインドトシミュレーションができるのです。



どういうふうにやるかと言いますと、

”自分がその社長の立場だったら、何と言うのか。”

ということを想像してみるのです。


普通は、そういった特殊な立場や状況には
実際にはならないと思いますが、


それを”想定”してみるわけです。



そうすると、

「自分だったらこう言う」

とか

「自分だったらこのように行動する。」


といったことが想像できるのではないでしょうか。



これは、いろいろな状況において、
シミュレーション可能なのです。


大地震が発生して、
多くの方が避難生活をしている中で、

その避難されている方がテレビのインタビューに
答えている状況を見た場合は、


「自分なら、何て言うだろうか?」

と考えてみてください。



ニュースを見ていると、いろいろな状況が
想定できます。



韓国のセウォル号転覆事故の船長の立場だったら、

国会答弁の安倍首相の立場だったら、

等々・・・。


これは、いろいろな状況を
シミュレーションしておくことで、



あなた自身がいろいろな状況に遭遇した場合に、
その際に、適切な発言や行動が取れるようになります。


いわゆる、”リスク管理”という言い方もできます。



それから、もう一つ、これもかなり
大きな効果だと考えますが、



”相手がどう感じるのかをシミュレーションできる”



もっとわかりやすく言うと、


「相手のことを思いやることができる」

ようになるということです。




これは非常に重要なポイントです。


最近、自分のことばかり考えている人が
増えているように感じませんか?


1900年代の前半の頃(戦前・戦中ですが)では、

”醤油や味噌が切れたら隣の家に借りに行く”とか

”おかずをたくさん作ったのでお隣に少し分ける”

なんていう状況は普通にあったのです。



これは自分のことだけ考えていたのでは、

あり得ない状況です。



つまり、他人のことも考えていた
(思いやっていた)ということの表れでしょう。



それが今では、あまりありませんね。


アパートなどでは、お隣にどんな人が住んでいるのか
さえ知らないといった状況です。


また、相手がどう感じるかを考えることができれば、
”イジメ” などもなくなるのではないかと思います。



重大な犯罪を犯す人の中には、
”サイコパス”と呼ばれる人がいます。


人がどのように感じているか、どう思っているかが
全く理解できない人のことをサイコパスと言います。


いわゆる精神疾患ですが、

相手がどう感じるかがわからないため、
残虐なことを平気でやってしまうのです。



そこまでひどくなくても、
サイコパス系な人は周りにいたりしますよね。


そういった人は、周囲から
疎んじられていたりします。



人々が他人を思いやって生活している社会は
かなりすばらしい社会だと思います。



貧富の差などの”格差”も

なくなる方向に進むのではないかと思います。



危機管理という側面から、

また他人を思いやって

すばらしい社会を実現するといった側面から、


日々のマインドシミュレーションを

お勧めします。



それではまた。


久留米工業大学
建築・設備工学科
池鯉鮒


【PR:キーワード構築法ーらくらく文章作成術ー】

自己紹介や報告書などの文章が書けない。文章が膨らまない。
筆が進まないという人に、とっておきの文章作成法です。

学校では教えてくれない文章作成術
「キーワード構築法ーらくらく文章作成術ー」は

 ↓ こちらをクリック

http://chirifulab.web.fc2.com/keywordLP.pdf

2015年6月19日金曜日

人生システム


こんにちは、池鯉鮒です。
今回は「人生システム」です。

”人生”なんて大上段に構えると
かなり難しいテーマというふうに思われる
かもしれませんが、

ここで扱う内容は簡単です。
ご安心ください。

前回は、「門番は必ず現れる」でした。

関連した話しですが、
今回は”人生”をテーマにしています。


人生って何ですか?


という質問をすると、
普通なかなか答えられませんよね。

普段、意識していないからです。

文字の通り、
「人が生きていくこと」
「人の一生」

ということなのでしょうけれども、

この”人生”がどうも

結構システマティックに
構成されているようなのです。


必要なことが必要な時期に出てきて、
いろいろな事柄が適材適所といった感じで
配置されています。


そのように感じたことはありませんか?


苦しい思いをした経験がある人は、

そのまっただ中にいるときは

「なぜこのような目に遭うんだ?」とか

「自分だけになぜこんなことが
降りかかってくるんだろう?」

などと感じたことがあることでしょう。


こういった問題や事柄は、”誰でも同じように”
生じてくるというわけではありません。

私自身の経験や、いろいろな人を見て来て、
理解できたことがあります。


このような苦しい状況や問題は、
”その人の足りない部分に関して生じている”
ということです。


例を挙げてみましょう。

人と話すことが苦手な人が大学を卒業して、
会社に入ったとします。

会社は組織で仕事をするわけですから、
他の人と連携して仕事を進めていく必要があります。


しかし人と話すのが苦手なその人は、

報告・連絡・相談(報連相と言われてますね)が
うまくできずに、苦しむことになります。


大きな壁にぶち当たったと感じることでしょう。
途方もなく屈強な門番が出てきたと思うかもしれません。


実は、人と話すのが苦手でない人は、
このような事柄は問題として認識されません。

普通に、日常の一部として流れていきます。


結局、人と話すのが苦手な人は、
”その部分が足りていない”ということなのです。

人と話すのが苦にならない状態に達することができれば、
それはもう”問題”ではありません。

普通の日常の事柄になってしまいます。

この

”その人に足りないこと”は、

いろんな場面で出てきます。



しかも適度な時期にです。


人と話すのが苦手な人がぶち当たる問題は、
大抵このように会社に入ったときに
出てきます。


他には(会社で言えば)、

管理職になった人が
部下に適切に指示をして仕事をこなしていく
という状況や、

売り上げ目標を与えられて、
それをクリヤしようとするような場合などです。

そしていろいろな問題は、その人の周囲の人との
関わりにおいて出てきます。


無人島で一人でハンモック生活している人は、
そのような葛藤はありません。


そういう意味では、会社というのは
”練習するのに適した場”ということができます。


この”練習”というのは、

例えば人と話すのが苦手な人であれば、
話すのが苦にならないように練習・克服する
といった意味合いです。


つまり、その人の足りないことに起因する
問題が適度な時期に起きてきて、

それをクリヤしながら
少しずつ成長進化していくということ。

これが”人生”と言えます。


少しずつステージが上がっていくということです。
なんだかロールプレイングゲームみたいですね。


というよりは、ロールプレイングゲームが
人生システムを模擬していると言ったほうが
正しいですね。


あまり深く考える必要はありません。
目の前に出てくる問題に対処していけば、

自動的にあなたの足りない部分は補強され、
完成に近づいていくというわけです。


”完成”って何でしょう ?

完成形はどんなでしょう?


なんていうことをいろいろ考えてみるのも
よいと思いますよ。


あなたに生じている問題をこのように捉えて、
俯瞰してみてはいかがでしょうか。


「なるほど、そういうことか!」

といったことがわかったりして、
以外とおもしろいですよ。


それではまた。


久留米工業大学
建築・設備工学科
池鯉鮒


【PR:キーワード構築法ーらくらく文章作成術ー】

自己紹介や報告書などの文章が書けない。文章が膨らまない。
筆が進まないという人に、とっておきの文章作成法です。

学校では教えてくれない文章作成術
「キーワード構築法ーらくらく文章作成術ー」は

 ↓ こちらをクリック

http://chirifulab.web.fc2.com/keywordLP.pdf

2015年5月12日火曜日

門番は必ず現れる


こんにちは、池鯉鮒です。

今回は「門番は必ず現れる」です。



門番?

何それ?


といった感じでしょうか。

英語で言うとGatekeeper(ゲートキーパー)。



「門番」は、別な名前があります。



「壁」です。


建築でいう「壁」のことではありません。



「壁にブチ当たる」と言った表現で使う
「壁」です。


あなたが何かやろうとする時に、それを阻む
障壁のことです。

その障壁は、人であったり物であったり、
仕組みであったり、恐怖心であったりいろいろです。


そしてその障壁でる”門番”は必ず出てくるのです。



例えば、あなたが小さな村で不自由なく
暮らしているとします。

あるときあなたは、村の外にも出てみたいと思います。

そして村の外へ行こうと歩いていくと、
村の周辺には城壁があって、門が1カ所しかありません。

そしてその門には、屈強な門番がいるのです。

そして村から外に出ようとする
あなたの行く手を遮っています。



さあ、あなたならどうするか?



そういったシチュエーションですね。


もちろんこれは例えですが、
実際にはよく起こります。


どういうときに起きるかというと、
あなたが何か新しいことにチャレンジしようと
する時です。


いままでやったことのない新しいことをやろうと
するときに、必ずと言っていいほど

この門番(ゲートキーパー)が登場してきます。


そして、その門番は途方もなく大きく強くて、
とても歯が立ちそうにないように思えます。

そしてその強大さゆえに、城壁の外へ出ることを
あきらめてしまう場合も少なくありません。


この門番が存在するということを知らずに、
村のはずれに行くと、

いきなり門番に遭遇してしまい、
たいていパニックになってしまうでしょう。


ところが、”門番は必ずいるものだ”と
考えてから出かけて、

村のはずれに来たときに門番に出会うと、
状況は全く違います。


「言われていた通りやっぱりいたのか。」

で済みませんか?


事前に予備知識を持って行くと、パニックになったり
することはないでしょう。


特に何か新しいことをやろうとする時には、
「門番は必ず現れる」と考えていればよいということです。


何が門番になるかは、わかりません。


門番が”人”の場合では、


例えば家族の反対であったり、友人であったり、
先生であったり、上司であったり、同僚であったり
することもあるでしょう。


何か行動を起こすときには、
門番が必ず出てくるということなのです。



そうすると、
「門番が出てくるのはわかった。
ではどうすればいいの?」

ということになりますね。



門番が出てくることはわかったから、
想定外のことでパニックにいなることはないですが、

その門番にどのように対処すればいいのかが重要です。

     ・
     ・
     ・



そのときには、自分の頭をフル回転させて
考えるのです。

自分の能力を総動員して、どうすればその
門番を倒せるのかを考える必要があります。


実は、その門番は強大に見えますが、

”あたなの能力に応じた強大さ”
しか持っていないのです。


ですから、あなたが頭脳をフル回転させ、
持てる能力を総動員させれば、倒せる相手なのです。


全く歯が立たないように思えたのは、
あなたがそのようにイメージを膨らませて
いただけなのです。


ですから、大きく見えても風船や張りぼてと同じで、


針でプスッとやるとシューと空気が抜けて
ヘナヘナとしぼんでしまいます。


それが”門番”の正体です。



大きく強く見えていたのは、そのように
あなたがイメージしていたからで、

実際はヘナヘナなわけですね。


でも、実際問題門番がなかなかヘナヘナとしぼまずに、
なんだかずっと打ち破れそうにないと感じた場合でも、


その門番に対峙しているあなたのほうに
(徐々にですが)変化が生じています。


つまり、門番と対峙しているだけでも
そのことによってあなたは進化しています。


ですので門番に対峙してある程度時間が経つと、
進化したあなたは門番を打ち破ることができるのです。

そして、村の外に踏み出せるわけですね。


そこには、新しい世界が広がっています。



どうでしょう。


例えがちょっと”ホビット族”のような雰囲気に
なりましたが、イメージしていただけましたか?


ポイントは以下の3点ですね。

1)門番は必ず出てくる。

2)門番は大きく強く見えるけれども
  実はあなたと同じ程度の強さしかない。

3)門番に対峙しているだけでもあなたは進化しているので、
  そのうちに門番を打ち破ることができる。


つまり、門番が出てくるたびに、
あなたは進化しているということなのです。


実際のあなたの現実に当てはめて、
考えてみてはいかがでしょうか。

問題にブチ当たった場合の考え方として
参考になると思います。

新しいことをやろうとか、
新しい環境に飛び込もうという場合には
バッチリではないでしょうか。


それではまた。


久留米工業大学
建築・設備工学科
池鯉鮒


【PR:キーワード構築法ーらくらく文章作成術ー】

自己紹介や報告書などの文章が書けない。文章が膨らまない。
筆が進まないという人に、とっておきの文章作成法です。

学校では教えてくれない文章作成術
「キーワード構築法ーらくらく文章作成術ー」は

こちらをクリック↓

http://chirifulab.web.fc2.com/keywordLP.pdf

2015年4月20日月曜日

「世の中バランスなんだよ。」

こんにちは、池鯉鮒です。

しばらく空いてしまいましたが、
今回は「世の中バランスなんだよ。」です。


3月は卒業式、4月は入学式のシーズンですが、
私も22歳のときに大学の卒業式を体験しました。

卒業式の内容はほとんど覚えていませんが、
その祝賀会で主任教授の小林先生のおっしゃったことが
今でも心に焼きついています。

(当時、熊本大学の建築系学科の主任教授は
小林朝人先生でした。)

祝賀会でお酒も入っていろいろと歓談しているときに、
小林先生がおもむろに

 「池鯉鮒君ね、世の中バランスなんだよ。」

とおっしゃいました。

そしてその後、その説明をされました。


22歳の当時はよく理解できていませんでしたが、
今なら非常によくわかります。


「バランスなんだよ。」とは、もちろん陰と陽、
プラスとマイナス、N極とS極、男と女といったような
側面もありますし、

世の中のパワーバランス、マネーバランス
といった側面についての話もありました。



その中で先生は、

 「バランス感覚を持ちなさい。」

ということをおっしゃっていました。


”バランス感覚”とは、漠然とは理解されますが、
どういったことなのでしょうか。


例えば、次のような状況を想定してみてください。

あなたとAさんとBさんがいるとします。
あなたとAさんは割とお互いを知っている友達です。
でもBさんのことは、あなたはあまり知りません。

このような状況下で、あなたはAさんから
次のような話を聞かされます。

「Bさんはどうしようもないダメなやつだ」。

そして数日後あなたはBさんと出会いましたが、
あなたはBさんを「どうしようもないダメなやつ」
という目で見ていました。


どうでしょう。
こんな状況って、結構実際にありませんか?


そして、Bさんを「ダメなやつ」として見るようになった
あなたの判断は正しい判断と言えるでしょうか。


これこそがバランス感覚なのです。

この例のあなたの判断はバランス感覚を欠いている
というわけです。


ではあなたはどうすれば、バランスの取れた
正しい判断ができるのでしょうか?

この例で考えてみるとよくわかりますが、

 1)周囲に確かめる。
 2)Bさんに直接会って確かめる。

の2点を確認すれば、状況がつかめますね。

1)は周りの人(第三者)に聞いてみればよい
ということですね。

周りの人に「Bさんはダメなやつって聞いたけど、本当なの?」
と聞いてみればよいのです。

数人に聞いてみれば、おおよその答えが得られるでしょう。

「そうそう、Bさんは本当にダメなやつなんだ。」と
いう返事が多数返ってくれば、Bさんはダメなやつだという
あなたの判断は補強されて、正しさが増してきます。

でも「そんなことはないよ。Bさんは仕事もちゃんとできるし、
いいやつだよ。」という返答が多かった場合、
あなたの判断は間違っている可能性大です。


さらに「Aさんのほうが問題だ。」というような返答が
あるかもしれません。

その場合は、Aさんがウソをついていたということになります。


2)次にあなたは、Bさんに直接会って話をして、
どんな人なのかを知ろうとします。

Bさんのことはあまり知りませんでしたが、
実際に会って話してみると、しっかりした良い感じの人、
という印象をあなたは持ちました。

「ダメなやつ」といったふうではありません。


このようにすると、あなたは”Bさんはしっかりしたいい人だ”
という正しい認識を持つことができます。


これは、あなたが仮にAさんの言うことだけを聞いて、
Aさんの言ったように考えた場合は、
正しい認識を持っていない状況になるということです。


これは裁判にたとえてみるとわかりやすいかもしれません。


あなたが裁判官、Aさんは証言者、Bさんは容疑者です。


Aさんが言います。「犯人はBさんです。Bさんが悪い。」
それを聞いたあなたは、「わかりました。Bさんが犯人です。」
というふうにはなりませんよね?

裁判官であるあなたはどう考えますか?


Aさんの他に証言できる人はいないか、捜しませんが?
周囲の人(関連のある人)で、何か知っている人を
捜して状況を聞くはずです。

それからBさんにも、アリバイがあるかどうか聞きますよね。



この裁判官の感覚が、バランス感覚と言ってよいでしょう。

このようにあるひとつのことを信じてしまうというパターンは
以外とあるのです。


私たちの周囲の人間関係でもよく見られます。

この例ではAさんという普通の人ですが、
これが一個人ではない場合も、
世の中には結構あります。


Aさんという普通の個人ではなく、
権威ある人や団体、企業などの場合です。


わかりやすいのは、メディアですね。

メディアで言われていることは、かなり多くの人は
「ああ、そうなんだ。」というふうに理解します。

メディアで言われていることは事実なんだと。


よい例が、朝日新聞による従軍慰安婦や福島第二原発の
吉田調書のねつ造報道事件です。


「朝日新聞がいうのだから間違いない。」というふうに、
大多数の人は考えていたのです。


メディアによる報道は、事実として受け取るのではなく、
”そのメディアの見解”として見るのが正しいわけです。


本来メディアは事実を公平に伝えるべきなのでしょうが、
メディアも一民間企業ですから、存続していくためには
100%事実を伝えるということだけではやっていけません。


特に日本人は、メディアの言うことを
鵜呑みにする傾向があるそうです。


東京都市大学名誉教授の青山貞一先生のデータによれば、
マスコミの信頼度(別な言い方をすればマスコミ鵜呑み度)は
次のようになっています。


イギリス14%、アメリカ26%、ロシア29%、イタリア34%、
フランス35%、ドイツ36%、インド60%、ナイジェリア63%、
中国64%、韓国65%、フィリピン69.5%、日本70.2%


これを見ると、確かに日本はマスコミを鵜呑みにする国と
いえそうです。


コントロールする側から見れば、操作しやすいとも
言うことができるでしょう。


本来の人間社会のあるべき姿は、
「正しいことを言って、人の言うことは信用する。」
といった信用社会なのでしょうが、

人間はまだそこまで進化できていないのだと思います。

でもマスコミ鵜呑み度から見ると、
日本人はその本来あるべき姿の70%程度は、
普段の状態で実現できているという考え方もできますよね。


どうでしょうか。


それではまた。


久留米工業大学
建築・設備工学科
池鯉鮒


【PR:キーワード構築法ーらくらく文章作成術ー】

自己紹介や報告書などの文章が書けない。文章が膨らまない。
筆が進まないという人に、とっておきの文章作成法です。

学校では教えてくれない文章作成術
「キーワード構築法ーらくらく文章作成術ー」は
こちらをクリック↓

http://chirifulab.web.fc2.com/keywordLP.pdf

2015年1月13日火曜日

神様ネット



久留米工業大学
建築・設備工学科の

池鯉鮒です。



ちょっと遅いですが、


明けましておめでとうございます。

今年も本ブログをよろしくお願い致します。



さて多くの方が初詣に行かれたと思いますが

今回は神社に関連した話です。



今ではあまり使われませんが、

昔から言われてきている表現で、


「お天道様が見ていなさる」


という表現があります。


”お天道様”は太陽のことでもありますが、

天照皇大神(あまてらすおおみかみ)、

ないし”神様”のことを意味します。



この「お天道様が見ていなさる」という表現には、

こっそりと何か悪いことをやろうと思っても、


”神様はすべてお見通し”だから、

”悪事はできないよ”と

戒める意味があります。



さてその神様ですが、

日本では神社に祭られていますね。



日本の神社は小さいものも含めると

約30万社あるそうです。



コンビニの店舗数約4万店舗に比べると、

かなり多いですね。



コンビニはいたるところにある印象ですが、

それよりさらに”いたるところ”にあるわけです。



神社は神様の社(やしろ)、

神様がいらっしゃるところです。




ところで神様がいらっしゃるところは、

家の中にもあります。



わかりやすいのは”神棚”ですね。


神棚には神様が祭ってあり、

人の背の高さより高い位置にあったほうがよいとか、


方位は南または東向きがよい

などといった決まり事があるようです。



家に関連した神様がいらっしゃるのは

”神棚”だけではありません。



まず土地を守っている屋敷神様、

炊事場には台所の神様、


門には門の神様、

居間の大黒柱で家を支えている大黒様、


トイレにはトイレの神様
(↑ 一時期歌が流行しました)など


そこかしこに神様です。



しかも、家の中だけではありません。

というよりはこちらが大本なのですが・・・。


山には山の神様

海には海の神様

森には森の神様

川には川の神様

   ・

   ・

   ・

その他諸々といった具合です。

いわゆる”自然神”ですね。


どうでしょうか?


”いたるところに神様”ですね。

”どこでも神様”と言ってもいいくらいです。



”八百万(やおよろず)の神”というのは

まさにぴったりの表現です。



少しイメージしてみましょう。

そこかしこの神様を線で結んでみます。



あなたの住んでいるところを基準に考えて、

海や山、森、川、それぞれの神社、



家の門や家の中の神棚、炊事場、トイレなどを

基点にして線で結んでみます。



どうでしょう。



地図上に表してみればわかりやすいですが、

複雑な網目(ネット)になっていませんか?



これこそ ”神様ネット”と

呼べるものです。



日本人は古来より、この”神様ネット”を

意識して生活してきています。

(現代はあまり意識していないかもしれませんが。)



ちょっとわき道にそれます。

「神社」は神様の社(やしろ)と書きますが、

「社会」とはなぜこの字を書くのでしょうか?



「社会」とは、「神の社で会い集う」ことを意味しています。


実際に戦前には、地域の人々が集まって

話し合う場所は神社だったのです。



しかし戦後、GHQによってそのやり方は否定され、

地域には”公民館”が作られるようになりました。



公民館の始まりはここにあります。

もともと昔から公民館があったわけではありません。



公民館は”神様の社”ではなく、

単なる”建物”ですから、


精神的なバックボーンにはなり得ません。

そこがGHQのねらいだったわけですね。





さて話を戻して、

日本ではいたるところに神様がいらっしゃるため、


当然のことながら

どこにいても何をするにも、

”すぐ近くに神様”という状況です。



すぐ近くに神様がいらっしゃるのに、

さすがに”悪事”はできないでしょう。



これが精神的な規律として、

生活に浸透してきたのだと思います。



これを物理的なシステムにしたものが、

日本の”交番システム”と言えます。



お巡りさんがいる警察署や交番の近くでは、

さすがに”犯罪”は無理でしょう。



日本では、警察署・交番・駐在所の数は

2012年現在で14,160所あるそうです。



そして日本の治安の良さに注目した

ブラジルのサンパウロ州軍警察が、



2000年から日本の交番システムを導入しました。



当時サンパウロ郊外のハニエリ地区では、

1ヶ月の殺人事件件数が40件を超えていました。



それが交番システムの導入によって、

2013年の殺人事件件数は、



なんと年間でわずか”3件”に激減しています。

かなりの成果ですね。



それを知ったホンジュラス政府は、そのブラジルの取り組みを

2013年からホンジュラスに導入しました。



ホンジュラスの殺人発生率は世界最悪で、

1日あたり19人以上の人が殺人によって亡くなっています。



この状況にホンジュラス政府は危機感を

抱いていたそうです。



そして国内に交番システムが導入されてから、

交番に気軽に立ち寄る市民が目に見えて増え、


コミュニティーでの出来事を相談するように

なったそうです。


警官と住民の間には”信頼関係”が築かれて、

治安の改善に結びついているそうです。


交番システムがさらに浸透してほしいものですね。





さて、日本には


精神的な”神様ネット”と

物理的な”交番システム”があります。



日頃から交番は意識していませんが、

日頃から神様を意識して生活することが


さらなる治安の良さに結びついて

いるのではないかと思います。



「日本には八百万の神様がいらっしゃって、

その”神様ネット”の中で

日頃から神様を意識して生活する。」



別な言い方をすれば、

「神様に沿った生き方をする。」 でしょうね。





これが実現できれば、



かなり ”神近き社会” を形成することが

できるのではないかと思います。




というより実は昔の日本では、

その”神近き社会”がかなり実現できて

いたのではないでしょうか。





しかしです。


今の日本であってもその精神的な側面は

まだまだ残っていて、



捨てたもんじゃないなと考えています。





例えば小さな”鳥居”を設置するだけで、

そこに立ち小便をする人はいなくなりますしね。




そう考えると”神近き社会”は、

日本ではそれほど難しくはないような気もしますが、

どう思いますか?




ちょっと長くなってしまいました。

それではまた。


久留米工業大学
建築・設備工学科
池鯉鮒


【PR:キーワード構築法ーらくらく文章作成術ー】

自己紹介や報告書などの文章が書けない。文章が膨らまない。
筆が進まないという人に、とっておきの文章作成法です。

学校では教えてくれない文章作成術
「キーワード構築法ーらくらく文章作成術ー」は

こちらをクリック↓

http://chirifulab.web.fc2.com/keywordLP.pdf