2014年12月2日火曜日

貢献主義社会


こんにちは、池鯉鮒です。

今回は、「貢献主義社会」です。


貢献主義社会なんて、聞いたことないですよね?

造語ですから。



似たような表現が、スティーブン・R・コヴィー博士の著書
「7つの習慣-人格主義の回復-」で述べられています。

「人格主義」です。


今現在は資本主義の社会なので、資本(お金)が中心の
社会となっています。

お金が中心ですから、企業はもちろん国でさえも
お金の話を中心に置いています。


例えば「経済成長が最優先課題」というようにです。


さてここで、あなたは次のように思ったことはありませんか?


”お金中心の社会”がよいのだろうか?

”お金中心”というのは正しいのだろうか?

”経済成長”ばかりが注目されるが、それでいいのだろうか?


「資本主義社会だから当たり前じゃないか。」

と言われそうですが、


はたしてそうなんだろうか・・・?

という考えが浮かんできてしまうわけです。


日々違和感を感じている人も多いのではないでしょうか。


日本ではもともと、お金の話をするのは
”はしたないこと”、”穢れたこと”
のように考えられてきましたが、


今では、グローバル化で(諸外国の影響を受けて)、
ますますお金中心になってきていないでしょうか?


お金中心ですので、誰もが”経済成長”や”経済発展”を掲げます。

経済が最優先ということなので、誰もが「商売人」的な視点でのみ、
ものを言っているように感じます。


”儲けてなんぼ”、”利益はいくら”、
”効率重視”、”無駄の削減”、

などのようにです。


売り上げや利益のことを”数字”とか”結果”という言い方もしますが、
結果が出なければ途中の過程は意味がないとよく言われています。

いくらがんばっても、利益がでなければそれまでの努力は
無いに等しい、とまで言われます。


実際には途中の努力によって、その人はある程度スキルアップできて
いるはずなので、全くの”無”ということではないと思いますが、

それは評価はされません。


利益という結果がでなければ、途中は全くなかった
とみなされてしまうということなのです。



お金を給料ということで考えた場合、
サラリーマンの生涯賃金は2~3億円と言われています。

私が大学院卒で会社(高砂熱学工業株式会社です)に入った当時、
30年以上前になりますが、当時は生涯賃金が3億円と言われていました。


なんだか、生涯賃金が下がってきているようです。
30年前と変わらないのですから。



生涯年収を、2億と3億の中間を取って2.5億円と仮定してみましょう。
それで、その2.5億円を働いた年数で割ってみましょう。


大卒22歳から定年延長で65歳まで働いたとして、33年間です。


そうすると、1年間で758万円です。
さらに12ヶ月で割って、月あたりの賃金にしてみると、

63万円になります。


生涯年収が2.5億円の人は、平均すると月に63万円
使えることになりますね。


63万円あれば楽勝だ、と思われるかもしれません。


賃貸アパートなら月に10万円くらい、また一戸建てを購入した
場合もローンを組んだとして月10万円くらいは必要になります。


将来に向けての貯金、安心のための保険、光熱費や、
子どもが生まれれば子どもの教育費(塾なども含みます)、

病気すれば治療代や入院代がかかります。


そうすると平均的なサラリーマンは、全くゆとりがないのです。

ということは、いかに仕事をがんばって結果を出して、
一時期ボーナスが多少増えたにしても、

トータルで考えるとカツカツで生活することに
なってしまいます。


つまり資本主義社会ではサラリーマンは、実は
一生ゆとりがないということになってしまいます。


ほぼ大部分の人が、カツカツの生活をしています。



そこで「貢献主義」です。

何百年先か何千年先かはわかりませんが、
ずっと先の時代には、

「貢献主義社会」になっていると
私は考えています。


「貢献主義」は、”貢献”が最重要項目です。


ここで言う”貢献”とは、”人の役にたつ”や
”社会の役にたつ”という意味です。


その”貢献”を中心軸とした社会のことです。

他の人の役にたつ人や社会の役にたつ人が、
”価値ある人”ということになります。


現在の資本主義社会では、
お金のある人が重要な人・価値ある人と
考えられています。


資本(お金)が中心の社会ですから、当然ですね。


しかし貢献主義社会では、


人への貢献や社会への貢献がその評価点となりますから、
貢献できる人が重要な人・価値ある人なのです。


貢献の程度や実績は、”貢献ポイント”と
いうような概念で捉えられます。

”環境ポイント”と同じような概念です。


人のためにどれだけのことをやったか、
社会のためにどのようなことをやったか、

といったことが評価されます。



しかしこれを実施しようとすると、難しい問題が生じます。

貢献ポイントを誰がどのように査定するかです。


資本主義社会では、お金をたくさん儲けた人が評価されますが、
”金額”という具体的な数値で表されるため、
非常にわかりやすいです。


貢献ポイントの場合は、どうでしょう。
なにかうまいやりかたがあるでしょうか。



答えのヒントがあります。



FACE BOOK の ”イイネ”です。

これが割と近い概念だと感じています。



ある貢献に対して、いろんな人が ”イイネ”を付ける。
その”イイネ”の数で、貢献度を計るという方法です。




しかしそうした場合、現状の社会では ”イイネ”を
お金で買うような人が現れて、

機能しなくなってしまうでしょうね。



この貢献主義社会が実現するためには、
人間が人格的に進化してからでないと、

現実的ではないということです。



結果的には、人間の”人格的な進化=精神面での進化”に
かかっているということになりますね。



しかし世界の諸外国の状況を考えた場合、

日本はこの”人格的な部分”や”精神的な面”では

かなり『イイ線行っている』と思えるのですが、


いかがでしょうか?



いずれにしても”貢献主義社会”の到来は、
まだまだ先のようです。


それではまた。

久留米工業大学
建築・設備工学科
池鯉鮒



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